初釜の結び柳や椿の意味は?
2017/01/02
新年を迎えると茶道を習っている人は
初釜に招かれることも多いかもしれませんね。
逆に習ったことのない人にとって
初釜っていうのは何だろう?と思うことでしょう。
今日は初釜について調べてみました!
初釜とは?
初釜とは、年が明けてから初めてお茶のお稽古を始める日のことです。
茶人は元旦の朝に新年初めて汲む若水で釜を開き、
新年の挨拶が終わった10日頃から、
客を招いてその年初めてのお茶を振舞います。
初釜の席にはいくつか決まりごとがあります。
飾る花は結び柳に椿という決まり。
結び柳には床の間の天井近くから床の畳に流れるほどの長い柳を使います。
途中で輪に結ぶのが特長です。
柳の長さは長いほど喜ばれます。
椿は桃色のつぼみをつけた、「曙椿(あけぼのつばき)」を。
掛け軸には初春にふさわしい和歌などを用いたものを使います。
結び柳の由来は?
結び柳の由来は「結す」と「産す」「生す」(ともに「むす」と読む)が
繋がっていることからと言われます。
また、新年と旧年を結ぶという意味も込められています。
結び柳の丸く結んだ部分も「いつまでも変わらぬ生命力の象徴」や
「一陽来福」の太陽を表しています。
新年は冬至の少し後になるので、
「長い冬が終わり待ちに待った春が訪れる」ということですね。
そもそも、お茶の席に柳を用いたのは千利休と言われています。
中国の唐の時代の故事から千利休が送別の花として
柳を花瓶に入れたのが最初ではないかとされています。
結び柳のくるっと一周するところについては
旅の安全を祈ってのもの。
そこから、新年の「旅立ち」につながったのではと。
様々な意味がいろいろなところに込められていて面白いですよね。
初釜の服装は?持ち物は?
初釜は女性は和装で伺うこととされています。
女性については未婚の方なら振袖、
既婚の方は小紋付きの色無地程度の着物がいいとされています。
着物にも細かい格付けがあり、自分の位置がどのあたりによっても変わるのです。
確かに先生より格上の着物を着るのは失礼ですからね。
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それに対し、男性はダークスーツなどで構わないそうですよ。
必要な持ち物もあります。
懐紙・手拭・替え足袋・袱紗・袱紗ばさみ、などが必須です。
どれも身近なものではないですよね。
懐紙はお菓子を取り分けたりする際に用い、
手拭は食事の際の膝掛けや手を拭う際に使います。
替え足袋というのは茶室に入る際に足袋を取り替えるためのもの。
外から来るわけですから、そういった配慮が必要なんですね。
袱紗は会費を納めるときに用います。
お金の取り扱いにも作法があるのです。
袱紗ばさみは袱紗はもちろん、懐紙などを納めるのにも使いますよ。
いろいろな作法があって難しいところもありますが、
きちんと覚えて楽しい茶席にしたいものですね!