新年明けると必ず話題になる行事として
出初式がありますよね。
現在は東京ビッグサイト前で
1月6日に行われるのが通例です。
もちろん、全国各地でも行われています。
俳句の季語にもなっているので、
歴史のある行事なんですが、
いったいどのような由来があるのでしょうか?
出初式の由来は?
出初式が行われるようになったのは
1657年の明暦の大火がきっかけです。
明暦の大火は別名振袖火事とも呼ばれ、
江戸三代大火の一つです。
三代大火の中でも最大の大火であり、
江戸の町の大半と、多くの大名屋敷が焼失しました。
江戸城の天守閣などもこの火事で焼けてしまい、
その後は復旧されなかったのです。
この火事を受けて、幕府直轄の新たな消防組織として定火消が誕生。
そして、1659年1月4日に老中稲葉伊予守正則が
上野東照宮前で定火消を率いて行ったのが出初の始まりです。
1月4日なのは仕事始めがその日時だからですね。
最初は大火によって消沈した江戸庶民を盛り上げよう!
そんな意図があったようです。
ちなみにその後、大岡越前が町火消を創設し、
町火消も仕事始めをするようになりましたが、
そちらは出初ではなく、初出と言われました。
その後、明治に入り、定火消や町火消は無くなりましたが、
しばらくして、警視庁安寧課消防掛(消防庁の前身)が
出初式を行うようになり、現在に至ります。
初出に関しても消防団が行っていますね。
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なぜはしごに登るの?
続いてなぜはしご乗りが
行われるようになったかについて調べてみました。
江戸時代には定火消や町火消だけでなく、
奉書火消や大名火消といった火消役がいましたが、
その火消道具の一つとしてはしごは欠かせないものだったのです。
風や火事の方角、建物の配置を確認するには
はしごで高い位置に登る必要がありますからね。
時代劇などでもよく出てくる纏は
火事を周りの住民に知らせるものですが、
これもはしごに乗って使います。
また、町火消の中心になったのが鳶職の方々だったため、
仕事前の準備運動や日頃の訓練の一環として
はしご乗りをやっていたという起源があります。
1973年に「加賀鳶はしご登り保存会」が設立され、
はしご乗りの伝統が守られていますね。
出初式では他に何が行われる?
出初式で行われるのははしご乗りだけではありません。
東京都のものであれば、都知事や消防総監の訓示などもありますし、
音楽隊の演奏や様々な部隊の行進もあります。
もちろん、消防に関する演技もあり、
一斉放水なども見どころと言われています。
東京に限らず各地で行われる行事ですから、
皆さんも是非見物に行かれてみてください。
ちなみに英語ではthe New Year’s parade of firefightersや
New Year parade of fire department brigadesなどと言うといいです。
このような行事がないですから
「新年の消防士のパレード」と言う意味で説明してみました。
はしご乗りもそのままです。
acrobatic performances by firefighters on a ladderなどと言うのがいいでしょう。
英語で簡単に説明するならこんな感じでしょうか?
Dezome-shiki is the New Year’s parade of firefighters in which firefighters shows various activities including acrobatic performances by firefighters on a ladder.
出初式は消防士たちのパレードで、その中では消防士たちがはしご乗りなどを含む様々な活動を披露します。
是非外国の方にも見物して欲しいですね!