飛耳長目ノート

振袖を成人式に着る理由は?

そろそろ成人式

日本では成人式を迎える女性の多くは
振袖を着ています。

なぜ、振袖を着るのでしょうか?

調べてみました!

なぜ、成人式では振袖を着る?

成人式で女性が振袖を着ることが多いのは、
振袖がそもそも未婚女性の晴れ着だからです。

未婚女性は祭礼や儀礼的な場面で
正装として振袖を着るわけなんですね。

ちなみに既婚女性の正装は留袖
特に黒留袖が第一正装とされています。

地色が黒以外のものを色留袖というのですが、
こちらに関しては未婚女性が着ることもあります。

また、宮中では黒が喪を表しますので、
色留袖が着用されています。

というわけなので、振袖は若い女性のものというイメージは間違い。
未婚であれば、年齢に関係なく着ることができるのです。

以前、黒柳徹子さんも着ていたそうですが、
こちらも問題ないわけですね。

なぜ、振袖は未婚女性のもの?

では、なぜ、振袖は未婚女性の正装となったのでしょう?

振袖そのものの歴史は長く、
古くから袖が長い服は存在していました。

「振る」という言葉にも様々な意味が込められていて、
神に仕える女性たちは長い袖を振る「魂振り」を行い、
神の魂を奮い立たせていました。

それが徐々に人に向けられるようになると、
愛する人を振り向かせるために袖を振るようになったのです。

おとめらが 袖ふる山の 瑞垣の 久しき時ゆ 思ひき吾れは

こちらは柿本人麻呂の和歌です。
女性が思いを込めて袖を振っていることがわかります。

こういったところから、女性に良い縁を願い、
女性の着物の袖は長くなっていったというわけですね。

既婚の女性が留袖なのもこちらでご理解いただけるでしょう。
結婚したわけですから、もう袖を振る必要がないわけですね。

成人式で振袖を着る理由は?

成人式で女性が振袖を着る理由は
振袖が未婚女性の正装だからというのが一つの理由ですが、
実はそれ以外にもあるのです。

それが厄年ですね。

ご存知の通り、女性の本厄は
女性の本厄は19歳33歳37歳61歳となります(61歳は諸説あり)。

成人式の前の年は本厄なわけですね。

厄年は科学的には根拠のないものですが、
男女共に体力に変化が訪れたり、本人だけでなく
家族や社会的な環境も変化が訪れやすい時期にあたります。

その厄年の厄を振り払うためにも振袖の長い袖が必要なんですね。

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では留袖を着てはいけないのか?

未婚女性の正装としては振袖なわけですが、
留袖を着てはいけないというわけではありません。

特に色留袖を未婚女性が着ることは問題ありませんので、
色留袖で成人式に参加してもいいわけです。

とはいえ、基本的に色留袖は未婚女性とはいっても
ある程度の年齢に達した女性が振袖を着る年齢でもないため、着ていたりするもの。

また、振袖は結婚したら着ないわけなので、
基本的には振袖を着るのが正解ということになるでしょう。

振袖の袖の長さは昔は子供の寒さよけというのもあり、
実用的な意味を考えているものでもありません。

ですから、普通に留袖の方が動きやすいわけですね。

せっかくですから、振袖を着て、
良い縁を捕まえてみてはいかがでしょうか?