飛耳長目ノート

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振袖を成人式に着る理由は?

2017/01/02

そろそろ成人式

日本では成人式を迎える女性の多くは
振袖を着ています。

なぜ、振袖を着るのでしょうか?

調べてみました!

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なぜ、成人式では振袖を着る?

成人式で女性が振袖を着ることが多いのは、
振袖がそもそも未婚女性の晴れ着だからです。

未婚女性は祭礼や儀礼的な場面で
正装として振袖を着るわけなんですね。

ちなみに既婚女性の正装は留袖
特に黒留袖が第一正装とされています。

地色が黒以外のものを色留袖というのですが、
こちらに関しては未婚女性が着ることもあります。

また、宮中では黒が喪を表しますので、
色留袖が着用されています。

というわけなので、振袖は若い女性のものというイメージは間違い。
未婚であれば、年齢に関係なく着ることができるのです。

以前、黒柳徹子さんも着ていたそうですが、
こちらも問題ないわけですね。

なぜ、振袖は未婚女性のもの?

では、なぜ、振袖は未婚女性の正装となったのでしょう?

振袖そのものの歴史は長く、
古くから袖が長い服は存在していました。

「振る」という言葉にも様々な意味が込められていて、
神に仕える女性たちは長い袖を振る「魂振り」を行い、
神の魂を奮い立たせていました。

それが徐々に人に向けられるようになると、
愛する人を振り向かせるために袖を振るようになったのです。

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おとめらが 袖ふる山の 瑞垣の 久しき時ゆ 思ひき吾れは

こちらは柿本人麻呂の和歌です。
女性が思いを込めて袖を振っていることがわかります。

こういったところから、女性に良い縁を願い、
女性の着物の袖は長くなっていったというわけですね。

既婚の女性が留袖なのもこちらでご理解いただけるでしょう。
結婚したわけですから、もう袖を振る必要がないわけですね。

成人式で振袖を着る理由は?

成人式で女性が振袖を着る理由は
振袖が未婚女性の正装だからというのが一つの理由ですが、
実はそれ以外にもあるのです。

それが厄年ですね。

ご存知の通り、女性の本厄は
女性の本厄は19歳33歳37歳61歳となります(61歳は諸説あり)。

成人式の前の年は本厄なわけですね。

厄年は科学的には根拠のないものですが、
男女共に体力に変化が訪れたり、本人だけでなく
家族や社会的な環境も変化が訪れやすい時期にあたります。

その厄年の厄を振り払うためにも振袖の長い袖が必要なんですね。

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では留袖を着てはいけないのか?

未婚女性の正装としては振袖なわけですが、
留袖を着てはいけないというわけではありません。

特に色留袖を未婚女性が着ることは問題ありませんので、
色留袖で成人式に参加してもいいわけです。

とはいえ、基本的に色留袖は未婚女性とはいっても
ある程度の年齢に達した女性が振袖を着る年齢でもないため、着ていたりするもの。

また、振袖は結婚したら着ないわけなので、
基本的には振袖を着るのが正解ということになるでしょう。

振袖の袖の長さは昔は子供の寒さよけというのもあり、
実用的な意味を考えているものでもありません。

ですから、普通に留袖の方が動きやすいわけですね。

せっかくですから、振袖を着て、
良い縁を捕まえてみてはいかがでしょうか?

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